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この世から性別がなくなればいい。

No.38　10/08/31 15:52
あー ( ♀ sZf8xe ) あ+あ-

彼女が実家に帰る日、私はいつも通り仕事をしていた。

彼女が帰ることが決まって、一番初めに訪れたのは「安堵感」だった。
もう夕飯に悩むこともない。
洗濯物だっていらいらせずにすることができる。
部屋だって好きなように使える。

彼女と付き合って１年以上たったはずの私には、
彼女に対してこれくらいの気持ちしか残っていなかった。

よく考えれば、帰ると聞いたのに、自分が彼女になんと返したかも覚えてない。
なんだかすごく自分が最低な人間に感じた。

仕事が終わり部屋に帰ると、彼女の荷物は何一つ残ってなかった。
この状況を望んでたはずなのに、別れたわけでもないのに、一気に涙があふれた。