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この世から性別がなくなればいい。

No.14　10/08/19 15:09
あー ( ♀ sZf8xe ) あ+あ-

それからしばらくして、彼女、Aを含め４人がうちに泊まることになりました。

いつも通りみんな好き放題話し、
適当にひいた布団の上で、全員好きな方向を向いて寝転ぶ。

私はいつもの場所、一番右端に寝転び、その横に彼女が寝転んだ。
そして彼女の横にAが寝転ぶ。

二人のときには、趣味の話や過去の話、たまに抱きついたりしながら過ごす夜は、
当たり前だけどそこにはない。

昼間と同様、Aが彼女に「好き」といい、抱きついたり、触れたりしていた。
彼女もそれを返すかのように、同じようなスキンシップをする。

いつもなら「楽しそう」と思うぐらいのことが、なぜかイライラさせる。
その気持ちをうまく理解できないながらも、私は必死で彼女の注意を引こうとしていた。
そしてちょっとした隙に彼女に抱きつき、
「もうそろそろ寝よう？」と声をかけ、二人して電気のついている部屋で目をつむった。

これが私が初めて彼女を意識したときです。
これから「好き」という気持ちに気づくには、さらに倍の時間がかかりました。
ひたすら一番近い場所で、ずっと待っていてくれた彼女には、
今でも感謝しております。